:演劇『スケッチブック・ボイジャー』

キャラメルボックスの演劇を観に行くのはこれが二度目で、前に『四月になれば彼女は』を観て以来。本当なら演劇はもっと頻繁に観に行きたいのだけれど、誰かと一緒でないとなかなかモチベーションが上がらない。映画くらいならまだしも、演劇は観た後に話し合えないと何だかウズウズしてしまうのですよ。そんな訳で、今回は友人のSさんが一緒に行ってくれたので3年振りの観劇。感謝。
内容としては、元のテキスト自体が『四月に……』よりも先に書かれたものだという事で、ストーリー的に多少こなれていないような印象を受けた。でもその代わり、前回には感じなかった勢いと言うか、エネルギーに圧倒される部分が多々ある。劇中における漫画の中の世界と漫画家を取り巻く現実が少しづつオーバーラップする中で徐々に高まる緊張感と、全編通じて観る者を飽きさせないハイテンション。それは単に小ネタの入り具合とかそういう事だけではなく(勿論それも十分に面白いのだけれど)、パンフレットにあるように「エンターテイメントをやっていく」と決意した当時の意気込みと覚悟がそのまま伝わってくる部分が大きいのかもしれない。