:DVD『ロボコン』

何つーかね、こういう爽やか青春モノってのは何処か嘘臭くて恥ずかしいのですよ。『ウォーターボーイズ』といい『スイングガールズ』といい。『ピンポン』はそれほどでもなかったかな。仲間割れがあって、淡い恋心があって、一致団結があって、あーそんな青春何処探したってねーっつーんだよ絶対! まあ大半はこういう映画を観た後に自らの人生を振り返って狭量な経験に照らし合わせた上で湧き上がるのは不毛感ばかりな訳なのだが、しかしそれ故に「青春のイデア」とでも言うべき内容に惹かれてしまうのも確か。何だか子供の頃に買って貰えなかった玩具をいいおっさんになってから大人買いしてしまう衝動と似ているような。『耳をすませば』とかも、今時あんな純な中学生いねーよ!と思いながらつい繰り返し観てしまう。そう言えば先日、地球屋のモデルになったという喫茶店邪宗門」桜ヶ丘店に行ってきまして藤村俊二によく似たマスターの脱力加減がいい感じ。店名の由来は北原白秋の詩らしいが、北原白秋と言えば矢張り「万歳ヒットラー・ユーゲント」の作詞という「いい仕事」を忘れる訳にはいかないだろう、とか何とか。
閑話休題。そんな訳でこの作品、こっ恥ずかしいのだが嫌いではないというさながら羞恥プレーのような心持ちで観ていたのだけれど、ストーリー構成はよくある感じながらロボコンという着眼点は面白い。というか、これ系の作品は最早それまでにないテーマを如何に発掘してくるかという、言わば早い者勝ち的なジャンルになってしまっているように思う。だからどれもよくまとまってはいるのだけれど、逆に言えば構成として目新しさのあるものは少ない。そして本作もその例に漏れない(ついでに言うと流石にロボコン優勝はやりすぎ感があるし)。その点では前述の『ピンポン』は登場人物の描写を一段深くした点で秀逸ではあった。でもなー、そのオーソドックさも嫌いじゃないんだよなー身悶えするほど恥ずかしかったりするんだけど。
で、脱線ついでに「邪宗門」について紹介したり。

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