月に吠える。

予備校からの帰り道、市民会館の横にある広場で再び剣道着姿の集団を見掛ける。どうやら先日目撃したのは夢ではなかったらしい事を確認。恐らく2回に渡って白昼夢(既に夜だが)を見る事はそうそうあるまい。今回は子供も混じっているようなので、ちょっと気を許しながら自転車の速度を落としてそちらの方を盗み見る。子供がいれば安心というのも少々短絡的で、もしもその子供達の方が実は「何だこの下賎の者は、寄らば斬る」的な思想信条の持ち主の上に竹刀ですら人の肉どころか骨まで断つ殺人剣の伝承者である可能性もないではないが、まあそれはそれとして実際ピンと張り詰めた緊張の糸と真剣さが感じられたのは確かなのでお邪魔しないように静かに通り過ぎた。しかし結局何でそんなところで剣道の練習らしき事をやっていたのかは謎のまま。