オンドク・トリートメント。

バイト先の社会教育会館で行っていた企画に参加させてもらう事になった。読み聞かせや朗読を行うもので、基本的には親子での参加という事だったのだが、興味のある分野だったので打診してみたところあっさりOK。どうしてもこういう企画は天候に左右され、今日のように雨の日だとよろしくない。結局この日の参加者は私以外は親子2組のみで、それも参加を許していただいた重要なファクターであった事は疑いようもない事実である。そうでなければこんな怪しげな人物の参加が認められるとは思えない。
実際、2組の親子は両方ともお母様と小学生の娘さんで、指導してくださる読み聞かせボランティアの方々も女性ばかり。暗黒一点の私は明らかに浮きまくりではあるのだが、これでも昔は女優を目指していたので(妄想)*1、発声練習などの基礎練習に取り組む。
その後、テキストを使って全員で声に出しての回し読みを行ったのだが、他の参加者の皆さんが読むのが上手い。特に子供達は小学生と思って侮っていたが、どうやら朗読は授業で力を入れているらしく、予想以上にスラスラと読むので驚かされる。やるわねマヤ、でも「紅天女」は私のものよ(テキストが違う)。まあ私の仮想領域の話は兎も角として、会全体は和やかな雰囲気が満ち満ちていた。てか私がガンなんだよ。
考えてみれば、物語を音読するなんて最近では殆どなかった事だ。実際にやってみると、ただ読むのとは違って、自分がアウトプットする分だけテキストに深く没入していける感じがする。普段本を読む時には、どこか外部に立って分析する視点を持つ事が多いが、内部に深く関わった上で更に立ち返れば、また新しい段階が見えてくるのかも知れない。まだまだ到達できていないけれど。

*1:でも大学では演劇部に入ろうかと考えたのは本当。中学校にも演劇部があったのだが、女性ばかりで入り難く敬遠してしまった。結局は大学でも演劇部に入部する事はなかったが、弁論部などというある意味演劇性の高いサークルに入り、少々歪んだ形で本懐は遂げられたような気がする。