脆弱な、あまりにも脆弱な。

友人から課題図書として貸し出された本を読み耽る日々。小川一水の作品が面白い。『第六大陸』は既に読破済みで、現在は『復活の地』に取り掛かっている。力強い文体と綿密な描写が秀逸。
実はその間にもう一作貸し出された作品を読んでいるのだけれど、何と言うかキッツイ話で思い出すと凹む。先日『ナチュラル・ボーン・キラーズ』を観た時の事を書いたが、それと同じように自らの築いてきた世界観を根底から引っ繰り返されるような、しかもそれを受け入れられないような、そういう気持ち悪さを感じる作品。いや別に殺戮話という訳ではないので、非常に抽象的な類似性。ある種の快楽主義が全てを押し流してしまう感じ。その友人から言わせれば、私が好んで読む西尾維新の作品の方が「後味が悪くて気持ち悪い」という事なんだけれど。