別に「死にたいくらいに憧れた」訳ではない。

ケーブルテレビで映画の『X』がやっているのを観る。とは言ってもパソコンを打ちながらなのでうろ覚え。中学生の頃、隣の席に座っていた女の子から色々と少女漫画を借りて、そこから『東京BABYLON』を知って以来CLAMP作品を読んでいた私*1は、高校生の時に公開されたこの映画を観に行った。しかし流石に少女漫画原作という事で一人で観に行く事は出来ず、当時中学生だった従姉妹をダシに使って一緒に行った覚えがある。矢張り館内での私はひどく浮いていて、しかも割と悲劇的というか、えーこんなんで終わっちゃうのーみたいな感じだったのでイマイチ面白くなさそうだった従姉妹に対して少々バツの悪い思いをした。
しかし『X』といい『東京BABYLON』といい東京が重要な場所として描かれている。それは分析していくと東京に対する憧憬の表象であるとか色々こじつける事が出来そうなんだけれどまあそれはどうでもよくて。兎に角中途半端に都市的な場所に定住し、それほど先鋭的なものを志向しない少年時代を送った私は長らく東京に出たいなどと考えもしなかった。本もCDも映画も、大体欲しいと思ったものは地元で揃えられるような状況だった。そのせいか、東京に対する憧憬と言われてもどうもピンと来ないし、大体私にとっての東京の意義というのは①大学②ライヴ③秋葉原、といったところだろうか。第一大学時代からかれこれ7年間東京に通っているがその内4年間は山梨の天気予報見ていたんですぜ。

*1:しかしこの頃から相変わらずのマイナー志向と言うべきか、CLAMP作品の中でも比較的メジャーな作品(テレビアニメ化されたものなど)は殆ど読んでいなかったりする。